四ツ谷オフィス|1棟居抜き
EDIT
>>LOCATION
JR・地下鉄各線の四ツ谷駅よりいずれも徒歩5分。駅前から外堀通りを市ヶ谷方面へ進み、街並みへ分け入る。オフィス立地としての馴染みはあまりない場所かもしれないが、電車での移動も容易で、車を使えば渋谷区・港区・新宿区、果ては千代田区方面への移動のストレスも少ないと考えると、穴場とも考えられる場所なのかもしれない。静かな街並みの角に聳える建物の扉を開けると、その先には面白みのある空間が眠っていた。
>>SPACE
昭和50年に建築された建物1棟が今回の物件。以前のテナントが10年近く本社として利用しており、現状は退去した状態そのまま。原則引渡し状態は現況となるので、設備の傷みも含め全てを受け入れる覚悟は必要だろう。建物中央にある階段で行き来する地下から4Fまでの上下5層の空間は、それぞれの空間が個性ある設えとなっており、古いだけでなくどことなく愛らしさを感じてしまう。面積は確保されているが空間は細かく区切られており、少々オフィスとしては癖のあるレイアウトかもしれない。ただ、屋上や天井高3mの空間があったり、暗室の様な地下室があったりと、めまぐるしく表情の変わる空間は魅力的だと言えるだろう。
>>HOW TO USE
板張りの壁面・館内のサイン・天井や扉の造作などは程よくレトロで、どこか懐かしい印象を覚える。どこかで見た光景だと考えていたが、一見無機質とも思える様な共有部などは、どことなく学校を思い出させることに気づく。ここから手を加えてもピカピカにはならないが、さながら使われなくなった校舎再生プロジェクトのように、どう使うかではなくどう活用できるか、そんな捉え方をしてみて頂けると、この空間をより輝かせることができるのではないだろうか。
建物の目の前には大規模な駅前開発プロジェクトが進行中で、窓先に見える場所は緑の生い茂る広場になる予定。商業施設などもできる予定とのことで、まさに潮目の変わるタイミング。この隠れたhot spotを、周辺同様熱い場所に生まれ変わらせてみてほしい。
EDITOR’S EYE
改装必須ではあるが、この規模感のオフィスで賃料坪単価は約10,000円程。決して不便でない立地として考えれば、なかなかの好条件だろう。駐車場も3台付きで、契約期間トータルで考えてみれば、思う存分いじれる1棟の選択肢としては悪くないはずだ。