南青山オフィス | ヴィンテージマンション
EDIT
>>LOCATION
最寄りの外苑前からは徒歩5分。外苑西通りにあるスキーショップジローを目指し、旧フロラシオンホテルの通りに入ってすぐにある、でこぼことしたやや特徴的なヴィンテージマンション。メイン通りではなくとも知名度の高い通り沿いに位置し、目の前を通った事がある方も多いんじゃないだろうか。そんな建物の一室に、このユニークな空間を見つけた。
>>SPACE
室内はざっくり言うとL字のようなプラン。大きなコーナー窓からは通りを行き交いする人や緑が眺められ、穏やかなストリートのシーンを室内からもダイレクトに感じられる。一つだけ先に予防接種をしておくと、天高は低めだ。しかし、ありとあらゆる方向、あらゆる切り口から設けられた窓が、これでもかと光を届けてくれるおかげで、圧迫感はさほど感じられないので安心していただきたい。個性的な間取りやくだり天井という変則的な空間なので、少しレイアウトは難しそうだが、一見デットとなっている部分も、収納や雑貨の配置によっては、雰囲気もよくうまく有効的に使えそうだ。例えば斜めについた天窓の下には、作業台や社内MTG用のテーブルを配置するのも良いだろう。単調な作業や、重苦しい雰囲気になりそうな打ち合せも、天気に恵まれた日にはポジティブに楽しめるかもしれない。変わった間取りだなぁと感じつつも、そこをどう使いこなしてやろうかと、クリエイティブ脳を大いに刺激してくれる空間だった。
>>HOW TO USE
一見すると使いづらそうな間取りかもしれない。けれど、誰もが簡単に使いこなせてしまうものを、単にそのまま使いこなすだけというのは、なんだかつまらなくは感じないだろうか。この空間には、難点を利点に変えてしまうひらめき力。ここぞという時の突破力のようなものが試されているような気がしてしまう。紆余曲折、でっこみひっこみがあっても、最終的にはバランスよく、ぴたっとおさまる瞬間がおとずれる。思い通りにいかないものこそ、うまくいったときの充足感は忘れられない。一筋縄ではいかないからこそ試したい、なんて気概のある方には、是非ともチャレンジしてみてほしい空間である。
EDITOR’S EYE
1F路面には、京都の老舗料亭雲月の贈答品専門店がある。この佇まいが建物全体の印象を格式高いものにしてくれているようにさえ感じる。次のアポには手土産を持って行かなければ!という時には、うれしいご近所さんである。