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早稲田鶴巻町。多くの著名人を輩出する早稲田大学に隣接するこの地域は、開校以来、学生の街として発展してきた。学生をターゲットとした飲食店も多く、手軽にランチを楽しめるエリアでもある。ご紹介する物件は東西線早稲田駅と江戸川橋駅のちょうど中間あたり。個人的には早稲田駅からのアクセスをお勧めしたい。駅の裏手に広がる公園の桜や早大通りのけやき並木が、季節ごとにオフィスまでの道のりを彩ってくれることだろう。
2011年にフルリノベーションされた地上5F建ての1棟ビルは、スタイリッシュながら周辺建物や街並みへの配慮が伺えるような控えめな外観だ。その印象からスケルトンベースのシンプルな空間が想像されたが、その予想は見事に裏切られた。ステンドグラスのパーテーションや、統一感のあるテーブルとチェア、壁際の小物を演出する間接照明などが空間を彩るカフェが開けそうなフロアもあれば、リラクゼーションルームのような部屋の隅に芝生の高台がある遊び心あふれた空間もある。その一方で、シンプルに洗練されたセミナールームや、壁際に書棚が並んだ知性をくすぐるワークスペースもあったりする。その上、写真にはないが居心地の良さそうな5Fのコンパクトな空間は小さな屋上につながっていて、遠くに新宿のシンボルタワーも望めるのだ。
あいにく引渡し時に家具は無くなってしまうが、造作物については残置されるとのこと。フロアごとに“カラー”の異なるバリエーション豊かなこの建物は、入居者のあらゆるニーズに応えてくれることだろう。もちろん、新たに手を加えて空間の魅力をさらに引き出しても良いかもしれない。多彩な空間を包み込んだこの建物を拠点として、企業の新たな歴史を彩ってみてはいかがだろうか。
EDITOR’S EYE
もともとインテリアのショールームとして生まれた空間は文字通りたくさんの色にもあふれていた。黒い天井に壁の白、ぶら下がった緑に芝生へ上がるピンクのステップ、フロアで色調が変わる無垢のフローリングなどなど。感性を刺激するような色彩あふれるこのオフィスなら、思いもよらないアイデアが生まれることもあるだろう。