神宮前オフィス・店舗 | 直接動線有り 地下店舗空間
EDIT
表参道ヒルズの裏手に広がる住宅街の一角に、ブリックタイルを外観にあしらった西洋風の建物がある。表参道駅から徒歩7分と少々距離はあるが、洒落たカフェやショップが並ぶ通称まいせん通りからアクセスすれば、体感的にはそれほど長く感じられないだろう。
募集区画は地下1F。テラコッタタイルが貼られた吹き抜け階段を降りると、地上の景色は姿を消し、ブリックタイルに囲まれたその空間はさながら西洋建築のパティオのようでもある。橙色の壁に映えるエメラルドグリーンの扉を開けると、一転して漂白されたようなまっさらな空間が現れた。2016年9月にリノベーションを終えたばかりの室内は、精度の高さが伺える金鏝仕上げモルタル床に、白く塗られたスケルトン仕上げの壁と天井というモダンなつくり。見上げれば天井の高さは3M以上あり、地下空間でありながらパティオとドライエリアの2面から採光を取れることも相まって、閉塞感は思った以上に感じられない。トイレやミニキッチン、空調機という最低限の設備は整っているので、スケルトン空間としては初期費用を抑えられるのも魅力の一つだろう。
手を加えずとも魅力的な空間だが、窓の外の鮮やかな色彩や素材感をあえて室内に取り入れても良いかもしれない。設置済みのライティングレールにお好みの照明を吊るして色気のある空間を演出すれば、オフィスだけでなくギャラリーやショールームなど空間の利用用途は広がるだろう。外観からは想像できないニュートラルな室内空間。陰と陽をバランスよく併せ持ったようなこの場所で、企業として新たな像を描き出して頂ければと思う。
EDITOR’S EYE
メインスペースの他に小部屋が2つあるので、仕事柄ストックヤードが必要な企業にとっては嬉しいかもしれない。周辺は路地の多い住宅街なので、来客者へのアナウンスには少し工夫が必要となるだろう。