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国会議事堂や国会図書館、宿舎など、政治関連の施設が多く集まる永田町エリア。まさに日本の中枢とも言えるこの土地に、また一つ面白い空間が生まれた。永田町駅から5分程ほどの、少し奥まった静かな立地に建つこの建物は、先日リノベーションを完了したばかりの古くともピカピカの空間。周囲にはメキシコ大使館や有名政治家のオフィスなどが軒を構えるなど、通常のオフィスとしてはなかなか特殊なエリアではあるが、ある意味これ以上無いハイグレードな立地とも言える。そんな場所で働くチャンスがこの度訪れた。
落着きある建物のエントランスを抜け、エレベーターで上がった3階部分にこの空間は隠れていた。室内は、広々としたワンルームと手頃サイズの個室、水回りがおさめられたエントランス周りの3つのブロックで構成されている。まず目に飛び込むメインの部屋は、白く塗装されたベーシックな内装と、片やコンクリートの素材感を全面に打ち出した無骨な表情の、2つのテイストが繋がるバイカラーのような空間。それぞれに合ったインテリアのテイストでより空間の変化を楽しんでみたり、3M弱のスケルトン天井を活かして撮影スペースなどにも利用することもできるだろう。何かと使い方の幅が広がりそうな、一つの空間で2度美味しい作りと言える。
そんな空間で来訪者に会社のセンスを見せつけつつも、エントランスから直線上にアクセスするもう一つの部屋。和を感じさせる木格子とガラスで区切られたスペースは、来訪者を誘導しやすいこともありミーティングスペースとしての利用が予想されるが、正直それだけではもったいない部屋でもある。黒塗装のスケルトン天井とライティングレールの、どこかカフェのような面影すら感じさせる室内。床もエントランスから続く黒い磁気タイルで、格子と白い壁とのコントラストがシックでなかなか良い。もしかすると、予め社内のラウンジのようなイメージでも作られているかもしれない。
水回りや収納などはうまくエントランス周りにおさめられ、女性も安心の2カ所トイレや、ちょっと徹夜開けに入れるシャワールームなど、多様な働き方に対応する為の要望はだいたい揃っている。全体的に良く考えられた、設計士の力量を伺わせる作り。その独特な静けさとデザイン性の高いこの空間は、この永田町という地にとても合っているように感じる。この日本の中枢で貴方たちらしい働き方を実現しつつ、攻め入る事のできるこのチャンス、早いもの勝ち感は否めないだろう。
EDITOR’S EYE
以前、当サイト上で紹介していた、「The Central」という物件の隣の建物にある物件。募集開始早々多くの反響によって、わずか1日で終わってしまったその空間だが、この部屋も同じデザイナーが内装を手がけたという事もあり、今回も動きは早そうだ。なかなか物件自体が少ない永田町エリアだが、その中でも一際輝く今回の物件。独特の雰囲気を持つこの地に現れたこのチャンス、見過ごすわけにはいかないだろう。