松濤オフィス | デザイナーズ戸建て

>>LOCATION
古くから格式高い住宅地として有名な松濤エリア。街を歩けば目を疑うような豪邸が並び、車通りや人通りも少なく、穏やかで品格すらある雰囲気で満たされてる。最近ではその邸宅をSOHOとして使うケースも増えてきたが、その際懸念されやすいのは駅からの距離感だろうか。この建物もまた、最寄りの神泉駅からでも9分、渋谷駅からだと12分と、やはり距離感は否めないものの、山手通りから20Mほど入ったわかりやすい立地に、この建物はシュッと立っていた。

>>SPACE
洋風・和風のザ・豪邸が多い街並みの中で、このモダンデザインの建物はある意味目立っている。外観はもちろんだが、その内部にもまた期待通りの空間を秘めていた。間取りは4SLDK＋ガレージの住居仕様。松濤基準では豪邸と言えるほど大きなサイズ感ではないが、その分デザイン性は高く、部屋ごと、スペース事に異なる表情もあって写真を撮るのすら面白く感じた。特に3FのLDはこの建物で一番の見もの。三角屋根大きな吹き抜け空間はなかなかのスケール感で、晴れた日にはダイレクトに光も差し込み、さらに印象的な空間へと変わるだろう。地味なところだが、個人的にはフロアを繋ぐ階段室もなかなか良いと思った。1Fの入り口から3Fまでまっすぐ続く階段は、天窓の付いた半分外のような中間スペースで、他のフロアも干渉せず、直接3Fにもアプローチできるような優秀な作り。オフィスとしても、これは地味に使いやすいポイントだろう。手を抜きがちな階段室さえ、ちゃんと考えられ作られているこの建物は、こだわり尽くして作られた証拠だと感じた。

>>WORKSTYLE
そもそも住宅のため、住むのはもちろんだが、オフィス目線でこの空間をみても、それほど外してはいないんじゃないだろうか。1Fガレージ奥や2Fにある複数の個室は、ミーティングスペースや個室作業スペースとして使い分け、一番気持ちのいいLDは、オープンなデスクスペースとして贅沢に。出入りがしやすい立地ではないだけに、気持ちのいい空間におもいっきり籠もって、働く時間を芯から楽しんでいただきたい。おしゃれには我慢も必要だと良く言われるが、この建物もまた、顔良し、空間もよし。あとはアクセス面だけ許容できれば、他にはなかなかない、自慢したくなるオフィス空間をまとえるはずだ。

住居タイプの建物で、ここまで外観が整った建物は意外と少ないんじゃないだろうか。室内にいてもそれほど住居感は気にならず、オフィスとしても十分人を招きやすい空間だと思う。2台分のガレージが付いているので、車を止めてもいいし、特に使わないようならここも秘密基地のようにうまく使っても面白そうだ。