南青山オフィス|家具付きフルセットアップ空間
EDIT
>>LOCATION
場所は、南青山2丁目。青山通り沿いにはいくつものオフィスビルが立ち並び、HONDAやアストンマーチン、日鉄重金物産など、グローバルで活躍する大企業もオフィスを構えるビジネス拠点。一方、青山通りを1本入ると、ファッションやデザインなどのクリエイティブ企業が集積し、こちら側はおしゃれにセンス良く働いている。そんな二面性を持ち合わせるユニークとも思える青一エリア。今回ご紹介する物件は、青山通りから少し入り込んだしっとりとした場所に立つ、竣工したばかりの建物だ。
>>SPACE
2023年11月に完成したこの建物。一歩建物内に足を踏み入れると、天井が高く気持ちがいいエントランスには、東京藝術大学との共同プロジェクトで制作された壁画がある。そこに描かれた数体の巨人らに見下ろされる形で出迎えられた。
ご紹介するのは、3Fと4Fの2フロアで、それぞれ異なった内装デザインとなっている。3Fは、社寺などで使用される格天井だけではなく、壁や柱の至る所に木材が採用され、我々日本人であれば入ってすぐに「和」とカテゴライズできそう。スーッと馴染みやすい和モダンテイストの空間は、心が和むような印象。対して4Fは、オーソドックスとも言えるセットアップオフィスの雰囲気だが、一部の天井や造作棚に木材が使用されていたりと落ち着いて過ごすことができそうな暖かみがある空間であった。
どちらのフロアも室内はおよそ30坪ほどであるものの、その中にラウンジエリア、会議室、執務エリア、フォンブース、男女別トイレと効率的に無駄なく配置がされ、レイアウトバランスが絶妙に良く機能的。もちろん、それぞれの内装デザインに合わせ家具がコーディネートされ、入居後すぐに働くことができる機動力を備えたセットアップオフィスであった。
>>WORKSTYLE
セットアップオフィスは、デザインや機能性がどこも似たり寄ったりの凝り固まった印象を受ける。しかし、こちらの物件は、エントランスにはオフィスビルっぽくないアート壁画が設けられ、フロア別に内装デザインテイストを変えてみたりと、どこにでもあるような凝り固まったセットアップオフィスではなく、設計者の遊び心が感じられるものであった。
とは言え、“おしゃれさ”や“スマート&カジュアル”といった南青山アドレスから連想される印象と空間のデザインテイストは、イマイチしっくりこない自分がいた。しかし、そこはこちら側も用意されたデザインに縛られず、かまわず自由に使いこなしてみるのがいいだろう。完成度が高いからと用意されたものにハマるのではなく、気にせず自分達のスタイルを貫く。敢えてこのエリアをチョイスした入居者であれば、空間の雰囲気に染まることなく、逆に、この空間の印象を違うものに仕上げてくれる様な化学反応が起こせるはずだ。
EDITOR’S EYE
個人的には、空間に足を踏み入れた時の真新しい匂いがとても印象を良くした。見学時から新しいスタートを感じさせるこの手のセットアップオフィスの強みだろう。もちろん、しばらくすればその匂いは消えて無くなってしまうかもしれないが、香りで決まる第一印象を忘れずに、香りの演出にもこだわってみていただきたい。