富ヶ谷オフィス|天井高がある空間
EDIT
>>LOCATION
山手通りと首都高富ヶ谷ICが近くにあることで忙しなく流れる東大裏の交差点。その交差点を昭和シェルのガソリンスタンド側に一本入ると、穏やかさを通り越してもはや長閑さを感じるほどの街並みが広がっている。所々に緑も見られ、のほほんとした気分で歩いていると、この場所ではちょっとした違和感をも感じる、シャキッと建つ特徴的な外観をしたこの建物をみつけた。
>>SPACE
整ったコンクリートで仕上げられた共用部は、少々暗めで色気重視。独特な雰囲気の共用部を抜け室内に入ると、大きくとられた一面の窓から、柔らかい光と長閑さが無条件に目に飛び込んできた。ゆったりとした開口部からは、向かいのマンションの植栽やレトロ感が滲み出ている木造家屋が丸見えだが、こちらの建物の窓が外から見えにくい仕様となっている点は、この大開口と共に過ごす上ではかなり嬉しいところ。思わず、「昭和かここは。」と突っ込みそうになる景色が窓先に広がるが、そんな空間も、デフォルトで天井高2.7mと比較的高さがあり、すっきりとした整形&十分な明るさが確保されていたりと、かなり印象が良い。スタンダードすぎる床壁天井には少々物足りなさを感じてしまうが、この立地に似つかわしくないとも思える、良質なオフィス空間だと思った。
>>HOW TO USE
キッチリとした外観とは裏腹に、空間に入った際に現れる大きな開口と、事務所仕様としては比較的贅沢な天井高が、なんだか得をした気分にさせてくれるこの物件。メインの窓は北向きだが、十分明るく光の質にムラがない。空間としては、床面をアレンジし、さらには天井を取っ払って3m超の空間を味わってみるのもいいだろう。そこに均等にペンダントライトを低い位置まで垂らせば、ゆったりモードをより加速させてくれそうだ。
正直なところ、エリアとサイズ的な面で、当初は撮影しに行くか迷っていたこの物件。しかし実際に足を運んでみれば、良い意味で落ち着き過ぎている立地含め、しっくりとくるなかなかの良空間が広がっていた。窓先から子供と犬が戯れている風景が覗けてしまうようなこの空間で、ガッツリよりも、ゆったりとスマートに、余裕を持って働いてみるのもいいかもしれない。
EDITOR’S EYE
落ち着きある立地ではあるが、意外にも駒場東大前、代々木公園、代々木八幡の3駅3路線から徒歩10分程と、思ったほどアクセスが悪くないところも、空間で感じる“なんだか得した気分”をより一層盛り上げてくれるポイントだろう。