南青山オフィス|永山祐子氏設計 個性派ビル
EDIT
>>LOCATION
場所は外苑前駅と表参道駅のほぼ中間。元エイベックスビル(現PASONA SQUARE)脇の通称長者丸通りを少しだけ入ると、すぐ右手の細い路地先にこの建物は見えてくる。周辺は小洒落たカフェが所々に点在しており、ランチタイムやバータイムには周辺で働く大人たちで賑わっている。近年、カジュアルなショップやカフェの登場で、この地を訪れる年齢層が若干下がったようにも思えるが、やはり青山は青山、洗練されたものがとことん似合う街だ。
>>SPACE
路地先にひっそりと佇む、意匠性の高い重厚なコンクリートの建物。だが威圧感はなく、街の風景にうまくおさまっている。まして、道の突き当たりに建っているので、「ここにこんな建物があったのか。」という謙虚な印象すら受けるだろう。設計したのは建築家 永山祐子氏。斬新なデザインの中に、どこかあたたかい女性らしさも感じるのはそのためなのかもしれない。外観のインパクトが大きいが、室内は比較的シンプルな空間。とは言え色気のないオフィス空間とは違い、フローリングの温かみと、白を基調としたシンプルでスマートさも感じられる空間で、特徴的な窓がダイレクトに空間の中へも存在感を主張している。重厚な外観でありつつ、どこか柔らかさがあるため、馴染み深くスッと落ち着ける様な空間に感じた。
>>HOW TO USE
ゆとりを持った敷地使いの元エイベックスビルのおかげもあってか、青山通り近くとは思えないほど、空も広く開けて感じられるエリア。そんな気持ちの良い場所にある、この面白みのあるデザインの建物。室内も申し分なく、こんな場所で働いたら皆に自慢したくなるような、そんなステータス感も持ち合わせている。設計者曰く、「建物の下に立って見上げた時に、建物の稜線が消えるよう緩やかな曲面になっているため、空に向かってどこまでものびているように見える。」とのこと。確かにその通りで、考え方によればアートの中で仕事をするような感覚だろうか。設計者のその意図に触れて、仕事の合間に建物を見上げながら伸びをしてみたくなる物件であった。
EDITOR’S EYE
今回募集しているのは3F部分。フローリングのシンプルな空間の中に、特徴的な窓面が良いアクセントを与えた空間。青山らしい大人の品を感じる物件だ。写真は日中に撮影した物だけだが、日が落ちた後は、建物の窓から光がきれいに見えてまた違った美しさがある。