神山町オフィス|個性派 戸建オフィス
EDIT
>>LOCATION
東急本店前から富ヶ谷方面へと奥渋谷エリア。メイン通りはそこまで広くないが、「オクシブ」という名前もすっかり定着してきた印象で、飲食店や個性あふれるショップなどが軒を連ねた活気のある場所だ。ただ、1本脇に入るとすぐに高級住宅街である神山エリアが現れるというギャップは、商業・住宅エリアが隣接するこの辺り独特のものと言えるだろう。神山町の細い路地を進んだ先にあるこの建物も、整った雰囲気の中に散りばめられたユニークさが、面白いギャップを感じさせてくれる建物だった。
>>SPACE
元々は居住用の1棟の戸建で、道路に面している部分が若干こじんまりとしている為か、外観からはどこか愛らしいキャラクターを感じる。少しの間、元の住居仕様のまま募集がなされていたが、今回は新たに室内をリノベーションし、以前とは一味違う表情で迎えてくれた。
B1F〜3Fまでの上下3層と、渋谷方面へと気持ちよく視線の抜ける屋上スペースで構成されたこの物件。上下のつながりに加え、6LDKという部屋数のせいなのか、全体像をつかむまでは少し混乱してしまった。
室内の基本的な仕上がりは、優しめな色合いの床と大きめの窓によって、かなり明るい印象。壁・天井も白で整えられた空間からは上品さすら感じられたが、それだけで終わらないのがこの建物の面白さ。B1Fの半屋外のようなスペースに突如として現れるジャグジー付きのバスタブや、2Fにあるサンルームの様な個室など、所々に突然現れるインパクトある要素のせいで、「フツウじゃない」感で溢れていた。
>>WORKSTYLE
理性的な考え方をすれば、面積の割にデットスペースも多くなりがちで、どう使いこなすかについては正直頭を悩ませてしまうかもしれないが、まずは、ワクワクする期待と柔らかな頭を持って想像を膨らませてみて欲しい。部屋ごとに用途を割り振るのではなく、1棟の自由度を活かし建物全体で遊んでみるぐらいの感覚で考えれば、通常の物件にはない個性がより魅力的に思えてこないだろうか。少し余裕を持たせた人数であれば、駐車スペースや屋上もあったりと、決して使い勝手の悪い建物ではないので、どう使えば面白くなるか、どうアレンジすれば楽しく働けるかを追求しつつ、この「フツウじゃない」空間との出会いを楽しんでみてほしい。
既存の枠や常識に捉われず、業界を変革する異端児クラスの働き方には、癖は強めでも、これぐらいインパクトある空間からのスタートが、きっとよく似合うのではないだろうか。
EDITOR’S EYE
建物全体の端正な印象と個性的すぎる部分がチグハグに感じてしまい、まだこの建物のキャラクターを掴みきれていないというのが正直なところ。物件としての難易度は低くないが、少し個性的な友人に会う時の様に、しっかりと事前に心構えをしながら、イレギュラーを面白がるぐらいの気持ちを持ってまずは会いに来て欲しい。