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ショッピングや飲食、住むのはもちろん、働く場としてもなにかと楽しめるハイブリットな恵比寿界隈。徒歩圏内に人気の高い街が集約しており、アクセス良好なHUB的立地とも言える。その為か、この地で物件を求める声は多いものの、なかなか物件数が少なく、周囲に比べて比較的倍率の高いエリアでもある。今回はそんなエリアに、願ったり叶ったりの貴重な物件を見つけた。
恵比寿ガーデンプレイスに隣接する立地。一本小道を進んだ先に、時代に取り残されたようなレトロな表情をみせるマンションが現れる。正直、ファザードは秀でた魅力があるわけでは無いが、その分内部には感度の高い空間を秘めた、ギャップのある物件と言えるだろう。
エレベーター無しの4階部分。働く前に少々体力を使うが、オフィスに籠もりがち方は、日々のちょっとしたルーティーン運動と考えればそれほど苦には感じないはずだ。昔ながらのマンションにあるスチール扉を開けると、素地を生かしつつも、なかなか手を加えられたリノベーション空間が現れた。「ここ住みたい!」と思ったのが最初の印象だ。メインのリビング空間とベッドルームに分かれており、水回りもスッキリまとめられ、収納も比較的多く、使い勝手の良いシンプルなプラン。あえてそれぞれの部屋を仕切る間仕切りを作らず、素材感や高さによって領域を柔らかくも明確に分けた仕上げは、設計者の意思を感じる面白いアイディアと言える。もちろんオフィスとしても使い易いプランだろう。ワークスペース、ミーティングスペースとエリアで分けられ、どちらもエントランスから直通でアクセス出来る。なかなか便利な仕上がった空間だ。
どのような使い方にも柔軟に対応出来そうなフレキシブルさを生かし、例えば住みつつ働くSOHOのような使い方はどうだろう。これから上り詰めてやろうという、2〜3人程のスタートアップオフィスに良さそうなサイズ感。ワークスペース、プライベートスペースに分け、仕事中はカーテンなどの簡易的な間仕切りで寝室を隠し、皆が帰った瞬間開け放ち、自分だけのアフタータイムを楽しむ。水回りもキッチリ整っているので、そのような住み方、働きかたは可能だろう。個人ではなかなか住めない部屋に住めるのもSOHOの魅力。まずはここから始め、徐々に会社の成長と共に自分の領域を増やし、いつしかこの部屋では物足りない程、会社と共に成長を遂げてほしい。
EDITOR’S EYE
駅からは少々離れるものの、未だ店舗などが点在するエリアに建物はある。その立地をうまく使い、打ち合わせなどは周囲のカフェやレストランを利用するなど、幅広く働き方を考えるのも面白いだろう。部屋とは別に1畳程の倉庫も付いているので、オフィスを兼ねた使い方でも収納力もバッチリだ。