神楽坂オフィス | 1Fセミスケルトン空間
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>>LOCATION
最寄りは大江戸線の牛込神楽坂駅。地上に出て、料亭などが集まる、いわゆる神楽坂と言われるエリアとは反対方向へ進むと、まもなくしてこの建物は見えてくる。あまりTWでも馴染みのないこのエリアだが、実際に街を散策すると、古くからある商店や飲食店・住居などが並び、近隣には有名コーヒーチェーンの本社や1世紀以上の歴史ある新潮社などもある。また、一世風靡した俺のフレンチや、札幌の人気カレーショップがあえてこの地を選んで進出したりと、なぜここに?と、少し驚きもする。そんな街並みがこのエリアらしさなのかもしれなく、そんなエリアを歩いていると、少しずつ興味も強くなっていく。
>>SPACE
数年前に所有者が変わったことを機に、全体的に改修工事をおこなったこの建物。外見はよく目にするような、ほどほどに年季の入ったオフィスビル。しかし、その内部は印象がガラッと変わって、今風のセミスケルトン空間に作り込まれたことで、募集開始後すぐに決まってしまった。今回ご紹介するのは、実はここだけ長年いいご縁に恵まれず、その時が来るのをひたすら待っている1F部分。もちろん空間が悪いわけではなく、むしろポテンシャルは高い。というのも、1Fのガラスドアを開けると現れるその空間は、現在は以前の入居者が退去したままの中途半端な状況だが、ボードの抜かれた天井は3Mほどと高く、間取りもシンプルでレイアウトしやすい。この区画は改修工事の際に手を加えられていないこともあって、設備系はそれなりに痛みを感じてしまうが、内装を比較的いじりやすく、オリジナルの空間を作り込みやすい空間と言えるだろう。少し奥まっているものの、1Fとしての顔も作りやすいと思う。この顔が変わることによって、建物全体の雰囲気へも大きく影響する区画であることは間違いない。
>>HOW TO USE
もう一つこの募集の良さを伝えると、1F路面区画の割に賃料が坪1.6万台と安い。これにはオーナーのちょっとした思惑があって、ビルのトップバッターになる区画なので、なるべく最初のハードルを下げ、その分面白い使い方をしてくれる方を選ばせてほしいとのこと。変な話、オーナーの口説き次第ではよりサポートを受けながら、一緒にこの空間を作っていくことも出来るかもしれない。例えば奥をオフィススペース、手前をカフェやショップなどで使うのもいいだろう。せっかくの路面空間だからこそ、なるべく内部完結で留まらず、積極的に周囲とも繋がり、影響をもたらすような存在にもなってほしい。ともに手を取り合い、一緒にこの建物をより輝かせる感度の合うパートナーを、実は数年かけてこの空間は待っているのかもしれない。
EDITOR’S EYE
現在の残されているエアコンやトイレなどは、一応まだ利用可能とのこと。内装変更に関しても比較的柔軟性がある物件なので、その面もどんどん希望を頂きたい。正直手はかかる空間だし、やりたいことと立地の相性などもあると思うが、空間だけ見れば、なかなか面白い存在に感じた。