千駄ヶ谷オフィス|ルーフテラス付最上階セット区画
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>>LOCATION
渋谷と新宿を繋ぐ賑やかな明治通り。原宿、代々木、新宿に隣接する千駄ヶ谷エリアは、穏やかさが滲み出る下町っぽさが感じられる住居エリア。そんな雰囲気を好んで、この辺りは古くから拘りの強いアパレル企業や、近年ではデザイン会社なども増えて、この街を行き交う人たちもどこか小洒落ている。北参道駅からは徒歩で僅か2分程の位置、少々廃れた感のある褪せた外壁にとんがり帽子を被ったような個性的な建物を見つけた。
>>SPACE
ヨレた外観と雑然としたエントランスの印象からして、期待度はそれほど高くはなかったが、空間に入るとその第一印象は、なかなかその予想を裏切るものだった。
今回の募集は3F-4Fの2フロア一括募集。3Fは、壁の2面を目一杯使った開口部の取り方が独特で、斜めになった窓の部分からは通常よりも多くの光を取り込む。そして、空間全体が白いトーンでまとまっているため、差し込む光が空間に一体感をもたせ、窓の方から放射線状に広がっていくような気持ち良さがあった。セットとなる4F区画には2面がガラス張りの1室のみ。その窓の先にはゆったりとしたL字のルーフテラスがあり、コンパクトな空間ながらも、サイズ以上の広がりとちょっとした特別感が備わっていた。
しかし、この物件、写真からすでにお気づきかもしれないが、残念ながら天井高はやや低め。更には、構造上の問題でこれ以上の高さを出すことはほとんど出来ないという制約ありだ。そんな、空間の魅力を推し測る指標の天高に弱みを持ちつつも、良い第一印象を与えるこの空間は、なかなか見所があると思った。
>>HOW TO USE
この空間を利用する上では、間仕切りを作ることは避けておきたい。いくら印象が良い空間であっても、壁を作った途端に閉鎖的な印象になりかねないほどの天高であることを忘れてはいけない。幸いにも3Fに打合せ室として利用可能な個室が一つ。さらに、4Fは独立しているため、3Fに壁を作らずとも機能的に使いこなすことは可能。3Fのメインスペースはあくまでもオープンに開けた空間を意識しつつ、配置する家具なども、その高さに配慮すれば、この空間を気持ち良く使うことはできるだろう。
物件としての面白みと抑えられた賃料設定なども含めて、総合的な評価は決して悪くないこちらの物件。空間を訪れた際に感じた第一印象・直感を信じて、ポジティブに、この物件の個性とも言える天高を攻略してみて頂きたい。
EDITOR’S EYE
原状回復途中に床を張り替えている際の室内写真を見たことがあるが、雰囲気はさらに良かった印象がある。予算が許せば、床にも手を加えて、よりこの空間の居心地を追求してみても良いだろう。