神宮前店舗・オフィス|神宮前交差点に面する1F,2F空間
EDIT
>>LOCATION
表参道と明治通りの交わる神宮前交差点。その地下には明治神宮前駅が走り、すぐ近くには原宿駅や表参道駅もあることから昼夜関わらず人で賑わうエリアだ。加えて2024年春には新商業施設の「ハラカド」がオープンすることで、その賑わいは一気に加速することだろう。今回ご紹介する物件は、ハラカドと同じく神宮前交差点の一角にあるレトロマンション。今もなお当時の面影を保つその姿には堂々とした貫禄を感じることができる建物だ。
>>SPACE
この建物もそろそろ還暦を迎える。そんなこともあり、周辺の新しい建物よりは華やかさを感じることはないが、その分いい感じに歳を重ねた渋さを感じられるはず。今回は、そんな建物の花形ポジションでもある神宮前交差点側に顔が作られた1Fと2F区画の紹介だ。
1Fは、通りに沿うように一面に大きく開口部が設けられ、この立地とも併さって路面店として抜群の存在感を放つ申し分ないポジション。しかし、個人的には2Fがより魅力に感じた。1F同様に表の通りに沿うように開口部が設けられているが、街との間に通路(テラス)があることで、一層街と空間との繋がり感じられる。そして、目線が少し高くなることで、視線の抜けが加わり、神宮前交差点を見下ろすことができる。そう、ちょっとした優越感にすら浸れてしまうという、いうならばこのエリア屈指のベスポジなのだ。
この変え難い立地と、そこから生まれる街との繋がり。コンクリート剥き出しのゼロの空間だからこそ、ここに誕生する新たなスポットに期待が高まるしかない物件だった。
>>HOW TO USE
2024年春に新しくハラカドたる商業施設がオープンすると、この建物は、オモカド(TOKYU PLAZA)、ハラカドと両角に華やかな商業ビルと対峙することになる。そんな時を待つこのタイミングで、この空間の募集が出たことは、なかなかの絶妙さを感じる。
トレンドやカルチャーを発信し続けるエリアということもあり、この街の変化、流れるスピードはかなり早い。しかしこの建物は、そんな街の歴史を長年どっしりと見守り続けた自負があり、まだまだ若いものには負けない、という心強さも十分。そして、何より新しい建物には醸し出せない色気も備える。
ここでは、新しいものに対抗するのではなく、その勢いに便乗するのでもなく、交差点の一角を担う顔として、地に足がついた活用を期待したい。そうすることがこの建物の強さを最大限に発揮できることになると思うし、結果として街にコントラストも生まれ、より魅力的な街を作り上げることになると思う。
EDITOR’S EYE
かつて存在した、セントラルアパート(現在のTOKYU PLAZAの位置)や、OLYMPIA ANNEX(建設中のハラカドの位置)と肩を並べ、このエリアを牽引してきた建物。築年数の古さは歴史的重みや、多くの人の記憶に残っているという強さを感じる。また、LAFORETを支えるように寄り添う姿はなんとも愛らしい。今からそんな建物の顔になってくれる入居者が気になってしょうがない。