目黒オフィス|元工場のリノベーション空間
EDIT
>>LOCATION
目黒駅を背に、緩やかな坂が続く権之助坂を目黒川方面へ降ること数分。道中はビジネス色の強いエリアともあり、飲食店が所狭しと肩を並べ、新旧の建物が入り混じり、さまざまな顔を見せる。今回ご紹介する建物は、そんな権之助坂の途中、ちょうど隣を走る目黒通りと交わる少し手前を折れた先に、ひっそりと立っている。
>>SPACE
物件に到着した時、これ、、?とその建物の古さと醸し出す怪しさに、少々不安を感じてしまったのが第一印象。ただ、エントランスを開けると、そんな第一印象もすっかり忘れていた。
元々工場として使われていたこの建物は、2017年に1棟フルリノベーション+耐震補強工事を行ったことで、共用部や室内は古臭さは感じず、いい感じのレトロ感を纏っている。室内は、空間の左右一面にずらっと並んだ窓から優しい陽が差し込み、モルタル床と鉄骨ブレースの無骨感が良いアクセントとなるナイスな空間。天井高こそ2.5mとそこまで高くはないが、窓が多く、照明もレールですっきりしているので、圧迫感は感じない。加えて約48坪の空間に空調は7基も付き、水回りは共用部に完備されているので、設備面の抜かりのなさにも、ささやかな魅力を感じる。この物件は、第一印象こそ人によって評価は分かれるかもしれないが、空間の魅力をを存分に体感してもらえれば、そのギャップで帰る頃にはしっかりと惚れているはずだ。
>>HOW TO USE
見る人によっては、ただの年季の入ったプレハブ。そう感じてしまう人もいるかもしれない。そして、それに加えて築年数は不明とあって、怪しいと感じるには十分。しかし、この物件の魅力は、その怪しさをしっかりと自身の魅力へと繋げられているところだ。経年の古さを滲み出しつつも、エントランスや共用部はセンス良くリノベーションされていて、この建物ならではの魅力を引き出している。また、室内も元工場の名残を感じさせつつ雰囲気は良好。うまく建物のストーリーを活かしながら、遊び心を持って手を加えてあげれば、より満足度の高い空間となるはずだ。
ぱっと見の古くて怪しい見た目に敬遠してしまう人もいるかもしれないが、入居者によって丁寧に手を加えてあげることで、弱点が強みとなり、怪しさが面白さとなるはず。この空間は遊び心をしっかりもって、手を加えることができたら、より魅力的な居場所になることは間違いない。
EDITOR’S EYE
1Fに入居しているクラフトビール屋さんも、空間のポテンシャルを活かし雰囲気良く作られている。撮影時はまだ営業前だったので、その雰囲気は伺うことはできなかったが、この物件に入居する方には、ぜひ仕事終わりに足を運んでいただきたい。