代々木公園オフィス | 公園の緑を望むシンプルリノベ空間
EDIT
>>LOCATION
明治神宮、代々木体育館なども有する代々木公園。都心のど真ん中に位置するその広大で自然豊かなその環境は、四季折々で多彩な表情を見せてくれて、いつ行っても気持ちのいい場所だ。そんな公園の環境をすぐそこに望むように立つこの建物。代々木公園駅から3分ほどの井の頭通り沿いで、最近では数件隣TRUNKHOTELも開業するなど、今キテいる立地に立っていた。
>>SPACE
建物は白いタイル張りの、よくあるクラシックな見た目の建物。年相応感は否めないが、1Fには雰囲気のいい雑貨店が入っていて、その恩恵もあってか全体的に印象がいい建物だ。
ご紹介はその2F部分。残念ながら掲載写真は3Fのものとなるため、窓先の抜け感などは異なるが、この2Fもなかなか良い。室内は白を基調としたセミスケルトン仕様の空間。内装はシンプルだが、一方の窓からはチラリと代々木公園の緑が顔を覗かせ、その反対側に面する窓からも、裏路地沿いに茂る街路樹の緑も写り込む。公園側は目の前の建物によって半分ぐらいは視線が遮られてしまうため、眺望がすごくいいとまでは言えない。しかし、そこそこラッキーなポジション、という絶妙な立ち位置がなんとも憎めない空間だ。2Fとは言え、窓面も多いので、日中は暗さもないし、空間の広がりもあって、ワンフロア40坪ほどというサイズ感もまたちょうどいい。程よく整いつつ、いい具合に力の抜けた、なんとも過ごしやすそうな空間だった。
>>HOW TO USE
すごく格好良いという空間ではないが、気がつけばその自然体な雰囲気や振る舞いについつい惹かれてしまうような、ナチュラルさが魅力。そしてそのぐらいの方が、なんだかんだ付き合いやすいというか、居心地の良さがある。
ではそんな空間をどう使うか。ここもまた、自然体でユルいくらいでもいいと思う。例えばこの両脇の窓沿いにデスクを並べ、外の環境や自然の移ろいを感じながら、ゆっくりと穏やかに。空いた中央部分は、ラウンジのようにソファなどで構成して目線を低くゆったりと寛ぐ感じ。MTG や皆の集まる場として使えるといいのではないだろうか。欲を言えば、床をより質感の高い無垢フローリングなどにすると、この空間がもっと生きてくるだろう。
この気取らない感じというか、程よく肩の力の抜けた感じの良さがから、なんとも言えない魅力を感じるこの空間。そんな元々の素材の味、空気感を最大限生かしつつ、どのような自分たちらしい温度感で魅力的な空間に仕上げるか。穏やかながらも、感度の高い人気のエリアで、どんなクリエイティブな働き方を実現できるかを、一度じっくり考えてみてはどうだろうか。
EDITOR’S EYE
このシンプルな間取りの空間なら、他にもさまざまな使い方がイメージできそうだ。ただ、せっかくのこの環境など備えもった素地の良さがあるので、やはりこの窓際は外せないし、この空間だからこそ映える使い方はどういうものか、そんな想像を最大限膨らませて頂きたい。ちなみに、公園側の窓外には、森の緑に負けじとガソリンスタンドのオレンジの看板が主張強めに立っている。ここを惜しいと思う方も多いと思うが、これはこれでいいユルさというか、むしろキャラクターとして面白がっていただけたら嬉しい。