麻布十番オフィス・店舗|スケルトン空間
EDIT
下町感漂う商店街が人気ながらも、品の良さを保ち独特の雰囲気を醸し出す街、麻布十番。そんな麻布十番駅から徒歩1分、大通り沿いに位置するこの建物は、1Fに飲食店とアパレル店、3Fにダーツ・ビリヤード店、4F以上の上層階は住居とこれまた多様な構成となっていて、ある意味麻布十番らしい建物と言える。その2階に、上下界の喧騒とは切り離されたプライベート感に溢れる空間が待っていた。
以前は中華料理店だったという空間はその跡方もなく完全なスケルトン状態。現状での引渡しとなるため、トイレも空調も照明設備もない状態を一から作りこむにはそれなりの初期投資の覚悟は必要となるが、その立地の良さを考えればここにオリジナルの空間を設ける価値は十分にあると言えるだろう。また、業種相談が可能な上に、1フロア1区画、通りからの直接導線ありとなれば、ショールーム、物販店、サービス店と様々な用途が考えられる。オフィスとしての利用ももちろんいいが、賃料設定をふまえるとオフィス単体での利用では少々現実的ではないため、店舗にオフィスを併設するといった使い方が良さそうだ。
路面側は一面窓ガラスとなっているが、目の前は大通りと室内からの眺望は決して穏やかではない。ここは訪れる人も働く人も落ち着いて過ごせるよう、細いバルコニーの部分に所狭しと緑を並べてみてはどうだろうか。室内には落ち着きをもたらし、外観として考えれば、アールを描いた柱の中に緑が溢れる光景は、通り行く人や車の注目を集める存在になるに違いない。さらに建物の名称がフランス語で“未婚の女性”を表す言葉という点もインパクト大で覚えやすく、話題性に事欠かないだろう。立地、ポテンシャル、名前までは整っている。あとは中身を美しく整えてくれる、ジェントルマンが必要だ。我こそはという方のエスコートを待っている。
EDITOR’S EYE
建物名にちなんで結婚相談所や女性向けのサービス店舗に生まれ変わったら面白いと個人的には思ってしまう、、なんて冗談はさておき、六本木駅までも徒歩10分というアクセスの良さを考えれば、六本木に取引先の多い企業の拠点にも良さそうだ。