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渋谷区神山町。松濤から続く高級住宅地の雰囲気がまだまだ色濃く残るエリアで、エリア内には各国の大使館も多く点在する。道中には、1棟1棟が東京とは思えない大きな邸宅が建ち並び、それぞれが気品をこれでもかと解き放っている。
とても静かな環境で、働くというよりかは、住むというイメージの街だが、あえてこの地で働いてみてはどうか。
今回の物件は、山手通りから1本奥に入った立地に建つ高級賃貸マンションの一室。道路より一軒分奥まった場所に建つが、エントランスまでのアプローチにそびえる立派な樹木が、気持ちよく迎え入れてくれる。区画は3階部分で、室内はゆとりを感じさせる3LDKの高級レジデンスといった内装だ。中でも目玉と言える31畳のリビングルームは、その広々としたスペースと、もれなく付いてくる窓越しの木々の風景が、1つの豊かな環境を作り出している。「オフィスに植物を」と、よくオススメさせてもらっているが、こんな言葉もこの部屋には必要ないだろう。この緑を見ながら働くシーンを想像しただけでも、気持ちを豊かにさせてくれる。小休憩の際はバルコニーに出ると良い。木々の間をよく見ると、前面には小さなゴルフ場もあり、渋谷区とは思えない風景が広がっている。コーヒー片手にこの風景を望んでいると、まるで軽井沢の別荘にでもいるような感覚に陥りそうだ。パソコン疲れの目も一瞬でリフレッシュされるだろう。
隣には広々としたキッチンスペースもある。オフィスとしては持て余すほどの設備だが、せっかくならふんだんに生かして、ランチなどを当番制で手料理を振る舞うと良いだろう。ちなみにキッチンスペースにはこれでもかというほど棚が付いているので、日頃使わない書類などはここに収納する事も可能だ。リビングスペースに目を奪われがちだが、他にも作業スペースや打ち合わせスペースに手頃そうな部屋が3つある。ワークスペースにはもちろん、プラン上ではエントランスを挟んでワークスペースと住居エリアに分けられる作りとなっているので、住居兼用でこの部屋を借りても良いかもしれない。住居だけではなかなか手が出ない賃料だが、住居兼用オフィスと借りれば、週末は高級レジデンスで悠々自適な快適ライフを過ごせる。また、海外や地方から人を呼ぶ事が多い仕事なら、オフィス兼ゲストハウスという使い方も考えられるかもしれない。
お金を掛ければどんな部屋でも良い内装に整える事は出来るだろう。しかし、この風景を作る事はなかなか出来ない。この風景がもれなく付いてくる空間で働けば、心が癒され、これまでに想像しなかったようなアイディアが生まれるかもしれない。
EDITOR’S EYE
駅から少し離れた立地に建つ物件だが、山手通りまでは1分程と近く、通り沿いには飲食店やコンビニなどもあるため、日々のワークライフで不便はないだろう。建物内には住居も入居しているので、出入りが多い職種には利用上難しい面はある。しかし、日中多くの時間をオフィスで過ごす業種にはもってこいの物件と言えるだろう。